のぞみのデュアルライフ(2拠点暮らしと養生方法)

不仲な親の介護と実家のゴミ屋敷化に悩む皆さんへ 

イマを体感できてるか

カフェで60代後半ぐらいのご婦人二人がお喋りしていました。

 

今の子ってクルマ持たないんでしょ

 

ご飯食べられない貧しい子供がいるんでしょ

 

若い人はなんでもカード払いするのね

 

お酒も飲まないらしいわね

 

結婚しない人が多いらしいじゃない

 

じゃますますこもっちゃうわね

 

高度経済成長とバブルの恩恵をたっぷり受けた世代ですね。

 

いずれも健康で留守がちなご主人と、お子様も仕上がり、ご自身も出歩ける気楽さのある自由な境遇なようです。

 

ここに至るまで様々な困難もあったでしょう。彼女たちなりに世相を理解しているようでした。

 

クルマは持たないんじゃなくて持てないのだと思います。お酒も飲まないんじゃなくて飲みに行けないのだと思います。

 

結婚しないのも非正規雇用が殆どで、未来を描けないからじゃないでしょうか。子供の貧困もそこからですよね。

 

そして単身でいることになんの不便も感じない社会構造なのも事実だし、シェアリングエコノミーで所有に囚われない考え方が広まりつつあります。

 

ある程度の年齢になったら所帯を持って住宅を購入して、子供全員大卒にしてという価値観はもうイマに合わなくなっていると思います。

 

そのように育った私自身が既に食傷気味ですし、それで幸せになれるかどうかは別問題だととうに気づいています。

 

もうこれまでとは違う。

 

頭では理解できているつもりが、リアルな体感がないと遠くのお話としか思えないようです。

いい顔をして自滅する介護者

やれない事を早めに認めないと、病状が進行していくにつれて負担が大きくなります。

 

ケアマネさんや周囲に頑張っている自分をアピールしたいのか「よくやってるよね」と言って欲しいのか、被介護者を承認欲求を満たす道具に使っているといずれ破綻します。

 

 対策の一例です。

三食用意するのが負担→市販品を使う

 

疲れが取れない、ゆっくり眠りたい→ショートステイを利用し、その間寝る

 

愚痴を聞いて欲しい→友達と飲みに行く

 

何もかも嫌になった→段取りしてから逃亡する

 

ゴミ出し洗濯など家事が嫌→家事代行サービスを使う

 

急な冠婚葬祭で預かってくれる人がいない→急なお泊まりサービス会社さんと契約しておく

 

通院の身体介助が大変→付き添いサービス会社さんと契約しておく

 

入浴介助で溺れそうになった→入浴サービスを利用

 

イライラして手を上げそうになる→ライブ、映画、カラオケなどで発散する

 

自分の体調が悪い→話を聞いてくれる主治医を見つけ早めに養生する

 

介護の外注を批判された→じゃ代わってよ

 

援助しないくせに口出しだけする身内がウザい→批判するなら動けよ

 

誰からも理解されず絶望的になる→ケアラーズカフェなどで喋れる相手を探す。待っていても都合のいいお喋り相手など現れない

 

限界まで勝手に頑張って虐待や殺人に至るなど馬鹿げています。疲れ果てて共倒れなど愚の骨頂です。誰もあなたに期待してませんから早めに手を抜きましょう。

 

「よくやってるよね」なんて言葉で浮かれるなど、完全にはき違えています。

 

 

三国志で知った逍遥(しょうよう)

更年期の精神不安に加味逍遙散(かみしょうようさん)という漢方薬を処方されています。落ち込みがちな気分を上げるお手伝いができるのです。

 

ほおっておくとすぐにネガティブな考えでいっぱいになる私の頭の中が少し楽になり、いつも遠距離介護で疲れている心も穏やかになります。

 

中身は当帰や芍薬といった血(けつ)を増やし、生姜(しょうきょう)など身体の熱を作り出す成分で構成されています。

 

私は逍遥という言葉を知らなかったのですが数年前電子書籍三国志を手に入れて、その中で何度か登場する表現でした。

 

なんて美しい響きなんだろう‼︎

 

春の庭を逍遥する。という使い方で、気ままにぶらぶら散歩するという意味らしいです。

 

あの時代から使われていて、漢方薬の名前にまでなっているなんてなんてロマンチックなの‼︎と勝手に感動するのでした。

死後暴露話をされるなんて痛快すぎる

吉本隆明氏の全集を出版している晶文社さんのイベントに参加しました。

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特に司会進行もなく糸井重里さんと、吉本氏の長女さんの気楽なお喋りという感じでした。

 

マイクの調子が悪く糸井さんが客席に直接どう聞こえるか訊ねて調整する一幕もあり、スタッフの手際の悪さを責めるでもなく上手く仕切るあたり、さすが大人の振る舞いでした。来年古希だそうで驚きです。

 

よくお宅に出入りしていた糸井さんが吉本氏の家庭での様子など、飽きさせないお喋りで時間が過ぎていきました。

 

私は晩年の様子をたまたまドキュメンタリー番組に仕上げているのを見て、廊下を這って移動しながら猫を可愛がり糸井さんとお喋りする姿を覚えています。

 

週刊プレイボーイの連載をまとめた悪人正機での糸井さんとの対談が、禅問答のようで笑えたのも記憶に新しいです。

 

意外に金銭と女性に弱く「頓着しない」という雰囲気を出していたそうで、死後そんな話を暴露されるなんて草葉の陰で笑ってそうですが。

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糸井さんは浅知恵かな?器用すぎるかな?と思う時に相談に行くと、明快な答えをくれたと回想されていました。

 

最後に糸井さんは「これを若い時に知っていればもう少し楽だった」というので本当に嫌な事はしなくていいようにできてるという言葉をかけてくれました。

 

 

カフェでの語らい

ハンドドリップコーヒーが好きなので、ヨガとかピラティスの帰りに立ち寄ります。

 

カウターで一緒になったシニア男性が「ゲイシャって芸者じゃないよね?」などのベタな質問をお姉さんにしていました。

 

物腰柔らかな上品な紳士で「百貨店のコーヒー屋さんは優雅でいいですよね。ウチに帰ると怖い人がいるんですよ。スーパーへエコバッグを持参しろと言われるんです」などの定番のやり取りを楽しみました。

 

紳士に「よくいらっしゃるんですか?」と訊ねられ、常連ほどではありませんよと答えると、お店のお姉さんがよくいらしてますよ〜〜と、実は見られていたことを知りました。びっくり‼︎

 

「美味しかったからまた来ます」と紳士が仰るので次回はおウチの怖い方と一緒にいらっしゃるといいですよ、またお会いしましょうといって別れました。

 

袖触り合うも他生の縁

 

こういうことですか?