のぞみのデュアルライフ(2拠点暮らしと養生方法)

不仲な親の介護と実家のゴミ屋敷化に悩む皆さんへ 

介護者である父が友達に恵まれていて私も幸せ

父は母の介護スタートと同時に多くの自由を失ってきました。自ら選んで失ったものもありますが、やはり物理的・体力的に難しいものもありました。

 

え、そんなささいなことが?と思われるようなこともあります。

 

一つは趣味で続けているフルートです。

 

隔週土曜に車で30分もかからない場所へ習いに行っていました。

 

レッスンのあいだ母は最寄りのイオンで買い物しながら待つのが習慣でした。私も時々付き添っていました。

 

しかしアルツハイマーの進行と同時に時間や場所の観念を失い、待ち合わせという行為ができなくなりました。

 

父がレッスン終わりでお店に戻っても、どこにも見当たらないことがありました。

 

では家で留守番させたらどうか?と思われるでしょうが、往復約1時間とレッスンを合わせた時間を一人きりにするのはとても危険なのです。

 

冬場はストーブに突っ込んだり座席で転倒して元に戻れなくなったり、とにかく見守りが必要です。

 

現在は様々な経緯を経て、自宅に出張してくださる先生を見つけレッスンを継続できています。

 

先生は時々クリニックへ父を送ってくれたり、夜出歩くことができなくなった父をクラシックコンサートに誘ってくれたりします。

 

私だけでは提供できない楽しみや人付き合いに恵まれて、離れて暮らす私もとても幸せなのです。

 

 

理想的な死に方?

鍼灸院のドクターと施術中によくお喋りするのですが、私が泉岳寺漢詩講座を聴きに行くという話題になりました。

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そもそも「どうして中国語を習ってるの?」と聞かれたので「漢詩の意味が知りたかったから」と若干ずれた答え方をしていたのです。

 

で、そこから「漢詩は中国の古典ですよ。50首暗記すれば意味が理解できるし、100首暗記すれば自分で創作できるようになりますよ」とアドバイス戴きました。(ドクターは中国の方です)

 

漢詩のどんなところが好きなの?」と聞かれたので「科挙試験に受かって役人になっても左遷されたり、隠遁生活を楽しんだり、世を儚んだり、そういうところに共感できるから」と答えました。

 

そして一番共鳴できるのは、李白が酔っ払って池に映った月を取ろうとして船から落ちて亡くなったという、私からしてみれば理想的な死に方をしているところだと話しました。

 

なぜか大笑いされましたが、多少盛ってるにせよ痛みもなくいい気分のまま死ねるというのは最大の課題でもあります。

 

身内の苦しい延命治療をずっと見てきて、自然なタイミングで黄泉の国へ行くのがなによりと考えているので参考にしたいところです(笑)

 

 

昼顔

上戸彩ちゃんのその後が気になっていました。

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鍼灸院で瘀血を出してもらってから、今日はレディースデイなのを思い出して劇場へ足を運びました。

 

土砂降りのせいか空いていて、一番後ろの席で左右も前も誰もいません。

 

お話は前回のドラマで北野先生(斎藤工)と示談書を交わしてお別れした上戸彩ちゃんが、誰も知り合いのいない海辺の町でお仕事を見つけて暮らしています。

 

その町の講演に北野先生が招致され、よせばいいのに聴講に行って再会を果たすというオープニングです。

 

まずそこからおかしいでしょ、という突っ込みはさておき映画ですからね、やはり諦めきれない二人は出会うべくして出会うという設定なんでしょうね。

 

で、やっぱり周囲にバレてしまったり勤務先のオーナーに口説かれたりと寄り道しながらも純愛を貫くわ‼︎という流れなんだけれど、北野先生が奥様と円満に別れるというところまでこぎつけておきながら、彩ちゃんへ指輪も買っておきながら、最終的にいなくなるという展開でした。

 

すみません、ここから先は是非劇場に足を運んで下さい(笑)

母を助手席に乗せて

先日歯科通院のため帰省し、お泊まり中の母を迎えに行き歯科の中までヘルパーさんと支えて、終わり次第また車に乗せてお泊まり施設へ送り届けました。

 

身体がぐにゃぐにゃで乗り降りも介助が必要で、そんな母を横に乗せるなんて昔は想像すらつきませんでした。

 

昔はまったく逆だったんですがね。

 

なんだかとても不思議な気持ちになりました。受け答えもろくにできない母ですが、特に悲しくもなく淡々と業務が終えられてよかったな〜と思いました。

 

田んぼ道を走りながら、横の母はこれといった感情も見せず落ち着いています。車内は普段とまったく違う時間が流れていました。

 

何もわからなくなっても別にいいじゃん。

 

世の中の動向とか関係ないじゃん。

 

誰かどうにかしてくれるでしょ。

 

わざわざ心配の先取りなんかしなくていいんだ、とでもいうような春の穏やかな田舎道を短時間ドライブできて私も嬉しかったのです。

 

お泊まり施設のスタッフさんも優しく、治療終わりで戻った母を車椅子でお部屋まで誘導してくれました。

 

こうしたいとかこうなりたいとか現実では我欲に振り回されがちですが、人生の終盤に差し掛かればそんなことはもうどうでもよくて、日々穏やかに過ごせたらもう充分という気持ちになります。

国民宿舎のオーナーにウェブサイトがいけてないと指摘してしまった

移住したいぐらい山梨が好きなので、時々富士山を見に出かけます。

 

世界遺産とかパワースポットとかご利益ありきではなく、単純に好きな土地なんですね。

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河口湖のほとりに地味な国民宿舎があるのですが、これといった宣伝もしていないし、国民宿舎の検索サイトからも飛びません。(大人の事情で宣伝の必要性もないのだと思います)

 

6年前に初めて見つけた時は、そこそここ綺麗で温泉もあり料金も安くすぐに気に入ってしまいました。

 

今回も夜急に思い立って電話で問い合わせたら「空いてますよ」と言われて翌朝出かけました。

 

久しぶりでしたが、以前と変わらず知り合いの家に遊びに来たような雰囲気でした。

 

明るいうちから温泉を楽しみしゃぶしゃぶを戴いて、夜8時にはもう満腹で動けません。

 

少し横になって落ち着いたので階下にコーヒーを買いに行きました。そこでたまたまオーナーさんとお喋りする機会がありました。

 

以前から廊下に飾っている写真は趣味のカメラで撮り溜めたもので、ダイヤモンド富士や近隣の美しい風景がありました。

 

私は初めて宿泊した当時、大阪と宮城のダブル遠距離介護で死にそうに疲れていて、癒しを求めて来たのだとお話しました。

 

オーナーさんは登山は勿論、バイクも車も好きで充実した生活をされているようでした。高齢のお母様は毎日ゲートボールに出掛けてお元気そうです。

 

お仕事以外の充実した趣味を発信されたらどうでしょう?と提案しました。勿体ないですよ、と。

 

私が位置情報付きのしゃぶしゃぶ写真を投稿した画面をお見せしたら「有り難うございます」と仰ってましたがご自身はガラケーなそうで、夏期合宿の学生さんなどがアップしてくれていてもわからないようでした。残念。

 

この宿を皆んなに教えたい気持ちと、私だけの秘め事にしておきたい気持ちが混在しています(笑)