認知症の初期から中期に移行するあたりで、徘徊という周辺症状が現れます。全員ではないですよ、念のため。
ウチの場合はこの症状にかなり悩まされ、本当に消耗しました。
自分の居場所がここじゃないという不安感からか、生まれ育った実家へ帰ろうとしたのか、3km以上離れている高速道路の入り口までフラフラ歩いていきました。しかも35℃近くの猛暑日に。
それも一回や二回じゃありません。
探すこちらも疲労困憊です。24時間以内に見つけられないと致死率何パーセントとかいわれてますからね、必死です。
で、その頃ってまだまだご近所さんに内緒にしていたりするので、探すの手伝ってほしいという簡単な頼み事もできないんですね。
正直に話せば案外皆さん協力的で、そのことで不思議な団結が生まれたりもするんですね。だから早めに打ち明けることをオススメします。
炎天下で10時間行方不明だった時は流石にもうダメかと思いましたが、知らない方がペットボトルのお茶を母に買い与えてくれていました。
首から下げていたキッズ携帯の操作がわからなくて、固定番号にかけてくれた道路工事の作業員さんもいました。
多くの人に助けられてきました。
家族だけで内緒にしておこうなんて無理です。徘徊する本人を叱責するなど論外です。
それでも周囲に話せず協力を仰がず、デイサービスに通うことにも否定的な父に呆れ果て、私の心はどんどん冷めていきました。
あなた一人の勝手な思い込みが周囲に迷惑をかけている。本当に母の為を考えてのことじゃなく、自分のつまらないこだわりで症状を悪化させるのをやめてほしい。
何度はなして聞かせても腑に落ちないので、事態は益々おかしなことになりました。