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遠距離介護とゴミ屋敷問題

不仲な親の介護と実家のゴミ屋敷化に悩む皆さんへ

孤独死

まわりの友人の親御さんもみな老いてきています。既に他界された方や施設に入所された方、在宅老老介護や遠距離介護など状況は人それそれです。


学生時代から仲良くしていた友人は九州出身で都内に所帯を構えました。地方の田舎特有の人間関係のしがらみが嫌で、東京の少しドライな環境を好んでいました。彼女いわく身内(姉妹)にちょっと困った人がいて、年老いた両親が長女であるその困ったちゃんの言いなりになっている状況を不快に感じていたようです。実家はバブル期に美味しい思いをした自営業でした。欲しいブランド品や服などなんでも買って貰える学生時代でした。


やがて社会人になり、学生時代から交際していた上場企業勤務の彼と結婚しました。彼の実家も裕福で結婚する時に生前贈与で2000万円受け取ったそうです。新婚生活は都内城南地区の戸建て住宅からスタートしました。羨ましい限りです。歳月は流れ、生活していくうちに互いに齟齬が生じるようになり、俺様的な彼の要求に応えることでその場を凌ぐようになりました。私は時折愚痴箱になったりしていました。


時に彼女の電話は二時間ほどになることもあり、介護で疲れている私はいくら仲良くしていても聞いて『あげる』必要はないのではないか?と思いはじめていました。どんなアドバイスをしようにも実行に移すことはなく、これまで払った労力や犠牲に相応するリターンを無意識に求めているようでした。
『ここまで嫌なことを我慢してきたんだから!』といわんばかりの彼に対する『執着』のような感情。本人は無自覚のようでしたが、変わるはずもない相手に『こうあって欲しい』『○○さん(共通の友人)と夫を足して2で割ったらよかったのに』などと言っていました。


双方の実家との関係性もあまりよくなく、夫実家の菩提寺の場所も知らず、お墓参りをしたことすらなかったそうです。彼女のご両親も高齢になり、それぞれ介護認定を受けて入院や通院などするようになりました。様子を見に行きたいけれど往復の飛行機代もバカになりません。入院のお母様の身の回りのこまごました用事など、娘ならではの気づかいを必要とされる場面も、先の困ったちゃんの長女さんが近くに暮らしながら何もしないのを砂を噛むような思いでいたようです。


そんなある日、夕飯の買い物をしている私の携帯に彼女からメールが入りました。『昨夜父が亡くなり、いま福岡行きの夜行バスに乗っている』という内容でした。どんな状況でそうなったのか急なできごとでわからないので、とるものもとりあえず駆け付けるところだというのでした。私は通りいっぺんのお悔やみの言葉を述べるにとどめました。なにか事件性があるかもしれないので、この場で質問したり、深く共感するような言葉をあえて口にしませんでした。『事実確認』が最優先事項だと思いました。