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遠距離介護とゴミ屋敷問題

不仲な親の介護と実家のゴミ屋敷化に悩む皆さんへ

親の持ち物

親がゴミ屋敷に住んでるのは嫌というほどわかったけれど、日頃使っている持ち物にまで気が回りませんでした。例えば母がデイサービスへ通う時のカバン。中はB5ファイルの連絡帳が入っていて施設からの今日の様子が記載されます。帰宅後、家族がそれを見て返信します。他には歯ブラシセットやハンカチ、ティッシュなどが入っていて中身は一般の人のお出掛けセットと変わりありません。

 

2012年夏、初めてショートステイ終わりの母を迎えに行ったとき、昔旅行に使っていたボストンバッグに着替えの下着などが入っていて、連絡帳は健康ドリンクのオマケについてきたキャンバス地のミニバッグに入れられていました。父が油性マジックで住所・氏名・電話番号をバッグの両面に書いていました。このバッグを持って徘徊することはなさそうでしたが、やはり念のためですね。

 

それを見たとき私はちょっと悲しくなりました。あんなにお洒落でたくさんの洋服やバッグやヒールを持っていてシーズンごとに新調してはとっかえひっかえ着てたのに、認知症になって介助なしでトイレに行けなくなり、スカートはおろかボタンやファスナーのズボン、ワンピースにいたるまで何百着もの衣類を私が処分して、今はウェストゴムのズボンにスニーカーで栄養ドリンクのオマケバッグを持たされている。親が老いるとはこういうことなのですね。本人は自分がどんな格好なのかもわかりませんから気にする様子もありませんが、私としてはオマケバッグだけはどうにかしたかったのでした。

 

父なりにショートステイ用の着替えや下着を入れるボストンバッグと、連絡帳などの手荷物を入れるオマケバッグを分ければ、受け入れ側のスタッフさんもわかりやすいだろうという配慮なのは重々承知しています。でも私としてはやはり週3日のデイサービスは気分よく通ってほしくて、施設のスタッフさんも開閉しやすく父も使いやすい気分の上がるものを探すことにしました。

 

千葉に戻ってからいろいろなお店を回ってみて、そんなに気合いを入れたものでもなく、施設の他の利用者さんのものと区別できるようなものを探しました。若い女子が好む生活雑貨や衣類、カフェなど展開しているお店にちょうどぴったりB5ファイルの入るものがあったので早速購入しました。両面ピンクの花柄のビニール素材で雨の日も中身は濡れません。お茶などこぼしても大丈夫です。早速宅配で送りました。

 

翌月帰省するとバッグの両面に住所・氏名・電話番号がマジックで記入され、母は喜んで使ってくれていました。私はそれを見て嬉しくなりました。やはり栄養ドリンクのオマケバッグは嫌でしたから。しかしゴミ屋敷製造マシーンの父は当然なんでもとっておくので、役割を終えたそのオマケバッグももちろん大事にとってありました。しばらく静まっていた怒りの感情がまたふつふつと湧いてきました。こういう無自覚さがゴミ屋敷形成に繋がり、私が捨てるためだけに帰省して消耗する原因だったのでした。父にはわからないようです。


ここまでの数ヵ月のあいだ、せっかくゴミ袋に入れたモノをまた元の場所に戻され一向に進まない片付けで、私のストレスは頂点に達していました。