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遠距離介護とゴミ屋敷問題

不仲な親の介護と実家のゴミ屋敷化に悩む皆さんへ

オストメイト 多機能トイレ問題

f:id:nozosan-net:20160920141637j:plain近くのカフェで介護のお話会をするというので行ってきました。ナビゲーターは奥様を在宅介護する男性ケアラーで、ご自身も大腸癌手術から回復しオストメイト(排泄のための開口部)がお腹にあり袋をつけているそうです。掃除機の紙パックのような袋を見せてもらいました。俳優の渡哲也さんがしていると聞いてはいましたが、袋を見るのは初めてです。よく駅や病院などに多機能トイレの表示がありオストメイト対応と表示されていますが、外出先で袋に溜まった便の処理ができるように工夫されているのですね。

 

男性ケアラー曰く多機能トイレは不備が多く、例えばカバンを掛けるフックや荷物を置く棚がなく個室トイレの地面にじかに置くことに抵抗があるので、荷物が全部入る大きなビニール袋を持ち歩いているなど健常であるとまったく気付かないことが多々あるようでした。こればかりは体感しなければ理解できません。まだまだ私の知らない世界がありました。その方は「困った、不便だ」と嘆くだけでなく、公共施設である図書館や市役所にも多機能トイレを整備してほしいと市長や自らが手術を受けた総合病院の院長宛てに提言書を提出するなどアクションを起こしていました。

 

予算の問題もあるので簡単には設置されないにせよ、黙っていてはそのような意見・要望・不満を持つ市民がいることすら気づいてもらえません。文句ばかりは人一倍言う男性ケアラーばかり見てきた私はすごい人だな!と思いました。市役所では月一程度でオストメイトの方の交流会があるらしいのですが、広報誌に載せるだけで他に告知はしていないそうです。なので交流会の存在自体が知られていないようで、集まりが悪いそうです。排泄問題は切実で困っている人も多いと思いますが、声を上げにくかったり発信方法がわからず我慢している人も多そうです。

 

多機能トイレを検索すれば出てくるでしょうけれど、行きたい場所になければ外出も諦めざるをえません。排泄問題が解決しないからと閉じこもってしまう人も出てくるでしょう。そうするとますます社会との接点がなくなります。

 

男性ケアラーさんは同じく癌から復活した奥様の予後が思わしくなく、在宅介護をされています。食事調理問題は、お昼にお弁当の配食サービスを利用することで栄養バランスは取れているそうです。食器の後片付けは食洗器の導入で解決したそうです。不便や困りごとは自分で動いて相談し解決できる人です。奥様は足が痛いので今日のカフェまでわずか800歩足らずなのに行こうとしないそうです。

 

更年期や病後など他人と接するのが嫌になり、人を遠ざけてしまいがちです。私の母もそうだったのでなんとなく理解できます。両方の親の介護をして看取りやっと自由時間を楽しもうと思ったら、相続や家族間での問題がいろいろ出てきて気が休まらずそのまま認知症を発症してしまいました。その奥様は要介護1で訪問リハビリを週一で利用しているとのことですが、玄関から出ようとしないので外の空気を吸わず他人と接することもなく閉じこもってしまっているとのことでした。

 

私はいかに多くの、自分とは異なる考えの人と出会えるかが豊かさだと思っているのでとても残念だなと感じました。でもそうやって人を遠ざける時期があっても別にいいと思います。そのケアラーさんは認知症の母を「そうなるよりなかったのかも」と言ってました。実は私も日頃からそう思っていました。人とオープンに付き合えず本音を語ることもなく年齢を重ね、親族や家族とのいざこざをやり過ごすこともできず孤独のまま発症し、今はスタッフさんはじめ私や父やご近所の方に温かく対応され望んでいた通りの生活を手に入れました。そのことにいいも悪いもありません。

 

その奥様ももう少し介護度が上がれば状況も変化するし、講演活動をされているご主人も多機能トイレ問題のアドバイザー的な活動も視野に入れて発信しましょう!とねぎらいカフェをあとにしました。