遠距離介護とゴミ屋敷問題

不仲な親の介護と実家のゴミ屋敷化に悩む皆さんへ

ゴミ屋敷で担架を出せませんでした

2014年5月に帰省した日、母が二泊三日のショートステイ明けで自宅に戻ってきました。ほぼ毎月会っているので前回と雰囲気が変わっていれば気付きます。その日は介護スタッフさんに支えられながらなんだか普段より足取りがおぼつかなくて「うるさい」なんて普段スタッフさんにいわないことをいっていました。「また症状が進んだのかしら?」と思いました。

 

ほどなく夕飯を囲み、いつものようにキャスターつきの椅子に掛けさせて食事介助していました。背もたれがあまり高くないので、寄りかかっているといつもだんだん身体が斜めに傾いていくのでした。すると電話が鳴りました。ショートステイ部門を統括するケアマネさんからで「申し訳ありません、お母様が目の届かないところで転倒したかもしれません。歩き方がちょっといずい(仙台弁で具合が悪い、違和感という意味)ようで・・・」

 

もしかしたら弾みで転倒させてしまったのかもしれません。でも違和感を早めに伝えてくれたので「ヒビか骨折かもしれない」と思うようになりました。どこが痛いとか言葉で上手く表現できない母の状態を察するのは難しいのです。なんとか寝室まで連れていって寝かせましたが、いつもより身体がぐにゃぐにゃでした。

 

翌朝ベッドから起き上がれなかったのでデイサービスはお休みして、素人判断できませんから最寄りの総合病院へ問合せして受診時間を聞きました。やはり午前中だけの受け付けで午後は手術のようです。起きられないので自力で連れていくのは無理と判断し救急車を呼びました。

 

すぐに救急車が到着し、母はすごく痛がるでもなかったので私はわりと冷静に状況説明し救急隊員さんの質問事項に答えました。ベッドからそのまま担架へスライドさせ車へ運ぶのですがなにしろゴミ屋敷です。廊下の角や動線に動かせない家具やがらくたが積んであるので通れるはずがありません。仕方なく寝室の裏窓がハイサッシなのでそこから出して、飛び石の敷き詰められた中庭を通って救急車へ運びました。これが一刻を争う病気だったらどうなっていたでしょうか?ぐずぐず担架を出せないせいで命にかかわる事態になりかねません。私がことあるごとに口うるさく注意してどんどんモノを処分するのはこういう経緯からです。

 

私の実体験からきているので「親家片」をまだまだと先延ばしにしている人は、できるところからでいいのでまずは動線確保してみて下さい。このような事態は急に起きますので。

 

救急車には私が同乗し父には自分の車で来てもらい現地で合流することにしました。初めて乗った救急車は意外とガタガタ揺れて、短い距離でしたが少し不安になりました。私はなぜか直感的に「おおごとではないな」と思っていたのと自宅近くの総合病院での受診が確定していたので、入院や手術などにはならないだろうとぼんやり考えていました。

 

救急患者の受け入れ部屋には他にも転倒骨折らしき高齢女性がいましたが、はっきり受け答えできていて痛みも訴えていませんでした。母はその部屋のベッドに暫定的に寝かされて、救急隊員さんは書面と口頭でナースに引き継ぎして帰っていきました。そこへちょうど父が合流しました。若い整形外科の男性医師が「痛いですか?」と母の腰あたりをさすって声がけしましたが、状況が理解できない母ははっきりと返事ができません。

 

場合によっては入院になるかもしれませんといわれましたが、私は翌日千葉に戻る段取りでした。身の回りの用意まではできるけれど付き添いやらは無理だ・・・若い医師は「誰かにお願いして下さい」ってできるなら悩まないだろうが!!とにかく骨折かヒビかCT撮影しないことには判断できないので、母だけを撮影室へ預けて私は廊下の椅子で電子書籍を読みながら待つことになりました。