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遠距離介護とゴミ屋敷問題

不仲な親の介護と実家のゴミ屋敷化に悩む皆さんへ

放てば手に満てり

f:id:nozosan-net:20160925161549j:plain押入れも箪笥も作りつけクローゼットも、なにもかも使わない生活用品でぎっしりで、出しても出しても奥からどんどんいろんなモノが出てきます。可燃、不燃と仕分けしても45㍑の指定ゴミ袋に入らないものも多く、処理業者さんに予約すると「まだ使える」とか「他のものとまとめて」などといって父が勝手にキャンセルしてたこともあり、新幹線でゴミ屋敷片付けに通ってるのに怒り心頭ということが何度もありました。

 

まだ使える」「何かのために」「あの時高かった」のマジックワードを封印しないと実家の断捨離など不可能です。

 

そもそも認知症の母の在宅介護を楽にできるようにと、介護そのものより動線確保のためにやっているのに、日頃同居して母をみている父の意識の低さ、モノに対する執着に毎回呆れ果てここ数年うんざりしています。動かせないガラクタ家具が廊下の曲がり角にあり、父自身が躓いて転倒→大怪我が何度もあり、母の具合が悪く救急車を呼び担架に乗せてもゴミだらけで通れず、やむなく寝室の裏窓から搬出しました。一刻を争う病気や怪我だったら助からないかもしれません。「ゴミ屋敷は命にかかわる!」と確信した私は片付けのスピードをアップしました。

 

そんなある日、たまたま見知らぬ人の投稿がSNSでシェアされてきました。「バジェットトラベラー向け(なんじゃそりゃ?)ゲストハウスがオープンします。ダイニングにこのゲストハウスの象徴ともいえる囲炉裏を置き、外国人旅行客と炉端焼きなど楽しみながら交流するための囲炉裏を探しているので、地方で使われなくなった囲炉裏をお持ちの方、お知り合いの方などいらしたらご連絡下さい」という内容でした。

 

実家の階段下に30年前から埃だらけで放置されている囲炉裏があります。一度も使ったことがありません。両親が岩手県の岩屋堂箪笥のお店まで見に行って、姿見二台とこの囲炉裏を購入しました。安くはありません。しかし処分するには重すぎるしいつか階段下をすっきりさせたい私はどうやって手放すか悩んでいました。そこへこの投稿です。ダメ元で写真を添付して投稿主に連絡してみました。

 

すると「サイズを教えて下さい」という返信がありすぐ採寸して連絡しました。「検討させて戴きますので、しばらくお待ちください」とのことでした。「検討ってどのぐらいの時間だろう?」と思いながら期待せず待つことにしました。1週間ほど経ってどうなっているか結果だけ聞きたくてまた連絡してみました。すると「譲って戴く方向で考えております。」私はこれを廃棄するには忍びない、けれどこんなに大きくて場所を取るモノを欲しいという人とどうやってマッチングすればよいかわからず困っていたので、誰かに請われてもらわれていくのが嬉しかったのです。

 

家具の発送便でゲストハウスの運営会社さん宛てに送るよう父に連絡し、指定日に届く手配をしました。そして無事到着したと広報担当さんから連絡が入りました。お蔭で階段下はとてもスッキリしました。

 

ゲストハウスのオープン日は既に決まっていて、運営会社のスタッフさんたちが協力して囲炉裏を運ぶ姿がFacebookとインスタグラムに投稿されてきました。本当にオープンするのか私はまだ半信半疑なところがあって、本音は実家の囲炉裏で喜んでくれる人がいるということよりも階段下にモノがなくなることのほうが嬉しかったのです。

 

しかし倉庫だった建物のリノベーションは着々と進み、おしゃれなデザインロゴも決まり、ベッドも搬入され、オープニングパーティーの招待状が届きました。

 

そして2015年10月1日ついに日本橋馬喰町の問屋街にその名もIRORI Nihonbashi HOSTELandKITCINがオープンしました!!実家の囲炉裏に新しい命が吹き込まれた瞬間でした。http://irorihostel.com