ガラクタだらけの実家片付けに、新幹線で4年通っています。並行して認知症の母の介護もしています。どちらかいっぽうでもきついのにいっぺんに両方やらなければならないのは、長年問題を先延ばしにしていた結果にほかなりません。
地方の田舎の本家といえば、親族が集まって法事など行うのでやたら広く普段使わない部屋がいくつもあります。そういう時しか登場しない食器や寝具も山のようにあって旅館かよ!と突っ込みたくなるほど。
母は本家長男の嫁として本当に頑張りました。舅姑の介護もして見送り、自分の両親の介護にも通いました。いつも自分が置き去りだったかもしれません。それを買い物という形で埋めていたのかもしれません。しかし多くのモノで心が満たされることはなく、次から次へと管理できもしない厄介な大きな買い物をし続けました。
私がゴミ屋敷との格闘を綴るようになって、海外在住の方が読んで下さるようになりこれが日本だけの問題ではないのだと知りました。
私も昔聞いていたNHKラジオの実践ビジネス英語で、今月Hoarding Disorder「モノを捨てられない病」という内容を放送してるよ!とタイミングよく教えて戴きました。早速テキストを購入してみました。
するとそこには軽度の認知症で一人暮らしの母親が古新聞、古雑誌、着古した衣類、レジ袋、書籍や郵便物、大量のひもや輪ゴムといったがらくたを溜め込み、そのアパートを引き払い介護施設へ移るため大変だったと綴られていました。
老いた親にとって施設入所は敗北と捉える傾向があるので、双方にとってギクシャクしますよね。しかし人の手を借りずに暮らせなくなったら仕方のないことですよね。
そして溜め込み癖の原因は4Dで、death(死)divorce(離婚)disaster(災害)dislocation(生活環境の変化による混乱)だそうです。
周辺の変化に心がついていけないと、ずっと変わらないことやモノに安心を覚えるのかもしれません。変化welcomなのは心が元気なときだと思います。次第に若さや活力を失いつつあるときに、慣れない新しい場所に身を置くのは不安ですからね。
ただテキスト内にも、溜め込んだモノにつまづいて転倒するリスクもあるとあって、実家の父が介護疲れで何度も転倒→大怪我があったので、やはり最低限動線確保はすべきと思います。
話題はときめき系片付け本から、なんでも保存しておく習慣を改めるデジタルダイエットにまで及び、日米関係なく溜め込みや執着が社会問題化していることを発見しました。
それにしても絶妙なタイミングで入ってきた情報に驚くばかりです(笑)