若い頃、大阪市立大学の近くに住んでいました。学生さん御用達の
冬扇夏炉(とうせんかろ)
というお店があり、レモンライスというメニューが有名でした。
行こう、行こうと思いつつお店は多くの在学生、OBに惜しまれながら閉店しました。お店を営むご夫妻が高齢で後継者がいなかったからと聞いています。
なぜこの店名にしたのか?
冬の扇も夏の囲炉裏も季節はずれで役に立ちません。
「論衡」(中国の思想書)に「益なき能を作し、補うなきの説を納るるは、夏を以て炉を進め、冬を以て扇を奏むるなり」(役に立たない才能を振りかざし、役に立たない意見を君主に提出するのは、夏に炉をすすめ冬に扇を差し出すことと同じだ)とあります。
タイミングにふさわしくない知恵や意見を差し出されても役に立ちません。という意味で合ってるかと思います。
なんだか思い当たるふしがあってどきっとしますね(笑)日頃、無自覚にやってしまってるような気がします。
そうそう「よかれと思って」とか「あなたのためだから」とかの類ですね。
なんだか素敵な言い回しで好きですが、いい意味ではないのですね。
ちょっと刺さる言葉でした(笑)