最近物忘れするようになって、認知症かしら?なんて会話を聞いたりします。安心して下さい。それはただの物忘れです。
認知症は「できごとそのもの」を丸ごと忘れてしまうのが特徴です。
初期は本人も病識があるので、家族に「ほら、こないだ○○に行ったときに〜」などと話題を振られると、実はまったく覚えていないのだけど悟られないように話しを合わせたりします。
本当は○○に行った記憶そのものがないんですよ。
で、誰にも言えずに1人で悩むのです。この時間が短かければ早く対応できるのです。
けれどそれまでの何十年にもおよぶ家族関係が拗れていると「私、ちょっと変かもしれないから病院付き添ってくれない?」という簡単なことすら言えません。
この病はそれまでの関係次第で今後双方が良くも悪くもなるものなのです。
どう頑張っても歩み寄れない仲もあるでしょう。こんりんざい絶縁と思う気持ちも理解できます。私もそうでした。
家族が認知症になりこれまでの経緯で許せないできごとがあり、どうしたって介護なんて無理‼︎逃げるしかない‼︎というのもアリで、それならそれで半端に関わらないことです。
そうはいっても常にそのことが頭の片隅から離れず、いつも気掛かりを抱えている状態に耐えられるかどうかは別問題です。
正解はないので、どうすれば自分が納得いくのか自問自答しながら本音に気づくよりありません。
出てきた本音にjadgeを加えないことです。「本当はやりたくないけど、世間体や体面があるのでやる」という答えだと長期に及ぶ介護生活を続けられません。
でも面白いもので、こんな展開になるなんて⁉︎という思いもよらないことも起こるので、仕方なしに義務で引き受けても悪い側面ばかりじゃありません。私がそうでしたから(笑)