離れて暮らす親の介護にあたって、いつまでになにをどれだけしようという子側の段取りや算段というものがあります。
それは親側の事情にリンクしているかどうか、別問題なんですね。
私もたびたび自分の都合優先にしてしまい、認知症の母のそのときの状態や、同居している父の心情のどこまで寄り添えていたかわかりません。
こちらは健常者意識でどんどん手続きを進めてしまいますが、親は「え、ちょっと待ってくれよ」という感じで早い変化についていけず戸惑います。
慣れた不便や不都合が好き。
だからもっとこうすると便利でしかも助けてもらえるんだよ、と提案しても今のままがいいといいます。これは間に受けてはいけませんが。
ではどうすればいいのか。
ものすごく手間がかかりますが、これは子側の善意の押し付けではないのか、本当に双方納得できてるのか、ここは折れてもらわないと命に関わるから専門家をあいだに入れるなど事実と感情を切り離す作業が必要です。
まぁそんなことをいっているうちに時間はどんどん流れていって、施設の申し込み期限を逃す結果にもなるので意見の共有できる人がいるといいですよね。
介護家族の事情は一つとして同じではなく、条件や環境も異なるので机上の理論は通りません。ただし似たような事例はよく聞きます。
私のように目の前の問題をさっさと解決してしまいたい人だと、自分が帰省できるタイミングを優先しがちで親の本音をどこまで把握していたか不明です。
子側もない時間を捻出しながらの介護ですから、せっかく帰省したのに空振りばかりじゃ気持ちがすり減っていきます。
私は介護ノートに進捗状況を記録しながら手続きをしていました。後から振り返れますからね。
他人にわかるように話すもよし、様々な媒体で記録するもよし、感情だけに傾いていないか確認する時間も必要です。