宮城県白石市に暮らす父の従兄弟がお墓まいりにきてくれました。
私は電話で話したことしかありませんでしたが、戦後満洲から引き揚げてきて我が家で育ったことを70年経た今も恩義に感じていることははっきりわかりました。
お墓まいり後、奥様と我が家に寄ってくれてお焼香もしてくれました。
うちで暮らしていた頃と景色がかなり変わっていますが、あの井戸の横にサクランボの木があったんだ、とか北海道の奥高見から白石市へ移った経緯など初めて聞くお話しがたくさんありました。
幼少時中国大陸へ渡り、現地で敗戦を知らされず関東軍に見捨てられ、着の身着のまま子供だけで我が家に辿り着いてからも多くの苦労があったことでしょう。
そんな背景を感じさせない雰囲気と上品な奥様で、この人の兄の自叙伝を読んでおいてよかったなと思いました。
お茶だけ飲んですぐ帰ってしまったので、父の同級生が営む中華料理屋さんへ行き、彼らのことを覚えているかどうか訊ねると「すらっとした人か?」というので、やはり覚えていたようです。
同学年で、高校まで一緒でしたからね。そりゃ覚えてるでしょう。
戦後すぐの混乱期の記憶を、私を通して父やその友人に繋げられてちょっと嬉しくなりました。