自分のメンテナンスのため鍼灸治療を受けていたある日、ベッドの下で携帯が鳴りました。
「出ますか?」とドクターに聞かれましたが、取ったところでまともな対応のできる状況ではありません。
なにしろうつ伏せで吸い玉を付けているのですから、瘀血(汚れた血液)を吸いながら電話で話すっておかしいでしょ。
おそらく母の施設からかお盆準備の相談で叔母からだろうなと思いながら、背中が温かくなってウトウトしていきました。
施術が済んでから履歴を見ると案の定母の施設からで、発熱でほっぺたが赤くなって回診ドクターに受診を勧められたとのことでした。
熱が出せるのは悪いことじゃないと思いつつ、辛さや苦しさを言葉で表現できない母なので受診をお願いして、その後報告してもらうようにしました。
週一の回診日で異変に対応してもらえたり、提携病院の院長は両親の主治医であり私も何度か付き添いをしていてナースとも面識がある。
しかもナースは隣家のお嫁さんです。
ナースのお子さんと私は一応友人関係です。
ええ、ついてますよ、ありえないぐらいに。
高齢者は体調の波が日々こまごまあって、それが見逃せないサインだったり想定の範囲内だったり、日頃からその人となりをよく見ていないと判断しにくいところもあります。
病院ではウィルス感染のようだ、という曖昧な結果でしたが解熱剤を処方され施設のナースにクーリングしてもらい、熱の変動はありつつもおはようなどの反応もあるという回答でした。
毎回気を抜いているタイミングで電話がきて恐怖症に近いのですが、その都度冷静に説明を聞いて私がどうするか指示しなければならないのでくたびれてしまうのです。