のぞみのデュアルライフ(2拠点暮らしと養生方法)

不仲な親の介護と実家のゴミ屋敷化に悩む皆さんへ 

不思議な出来事

f:id:nozosan-net:20161009153018j:plainある寒い冬の日、東京駅の新幹線ホームで秋田線幹線こまちを待っていました。介護帰省するためです。私の乗る号車番号の場所に立っていると、見知らぬ高齢男性がなにか懐かしそうな雰囲気で近づいてきました。知り合いと間違えてるのかな?

 

どうやら同じ車両に乗るらしきその方は「秋田まで乗るんですか?」と訊ねてきました。「いえ、仙台で降ります。母の介護に通っているんです。」と答えました。「昨日、秋田の姉が亡くなってこれから告別式に向かうんです。」「あ、そうなんですね。ちょっと遠いですものね。」となんだか身の上話のようになっていきました。

 

聞けばその方の自宅は平塚で秋田から就職で上京してきた。奥様とは数年前に死別しお墓は高輪にある。子供たちは忙しくて大きな孫は滅多に遊びにこない。秋田に帰ることはあまりなく、姉の死に目には会えなかった。家は秋田駅からすぐ近くだ。

 

というような内容でした。手には礼服ケースを持っていました。なぜ私を選んで話をしたのでしょうか?わかりません。同じ車両の離れた席に着いて一時間半の乗車時間はあっという間に過ぎて仙台に着きました。

 

駅停車は1分程度と思いますが、少し早めに席を立ち件の男性の場所まで行きました。「元気出して下さい。またお会いしましょう」と言って握手させて戴きましたが、それが適当な対応だったかどうかはわかりません。けれど言葉に詰まった感じのその方は、うんうんと頷いていました。

 

数年後、千葉のイオンで買い物途中椅子にかけて休憩していました。私の隣に高齢女性が座りました。少し頼りなげだったので「大丈夫ですか?」と話しかけるとご自身のお話しをはじめました。

 

京都の桂に自宅があるけれど、夫と死別したので千葉に嫁いだ娘と同居している。気候がよくて気に入っている。週一でデイサービスに通っている。スタッフさんも娘の夫にもよくしてもらっている。

 

亡夫は島津製作所に勤務していたので、企業年金も高くよい生活をさせてもらっている。たまに娘家族と外食に行き、私がごちそうしている。

 

私も自分のことを、母とそう年齢の変わらないその方にお話ししました。「ああ、そうなの。お母さん大事にしてあげてね。」まもなくカートを押した娘さんが現れ「お母さん、帰るで。あ、どうもすみません。」と挨拶されました。

 

別れ際私の手を握って「お母さん、大事にしてあげてね。」と繰り返しいわれました。

 

この二人の高齢者は、私がどんな対応をするか天から試しにやってきたのでしょうか?(笑)