日本文化デザインフォーラム主催のトークライブを聞きに行きました。
金曜夜の西麻布でちょっと怖かったので(笑)30年来の友人を無理に誘っての参加です。
広告代理店さんの仕切りで、地下のクラブイベントなどできる空間にギョーカイ人や一般人が200名ほど集まりました。場違い感満載。
私のお目当ては中学、高校時代に父が読んでいた朝日ジャーナルによく掲載されていた田中康夫さんと浅田彰さんの『憂国呆談』のトークライブです。
『憂国呆談』は媒体を変えつつ25年も連載が続いていて、今は雑誌ソトコトに掲載されています。
9月号の対談場所は、私の実家にあった囲炉裏を提供した馬喰町のIRORIhostelで、なんだかご縁を感じていました。
二人のお話は長野県知事時代の脱ダム宣言からガラス張りの知事室、暗黙知と形式知、豊洲移転問題、オリンピックの国立競技場の裏話に至るまで、あちこち飛びながらも元に戻る、台本なしのガチトークでした。
ダムにせよ、市場にせよ、オリンピックにせよ、不透明な予算や資金繰り、様々な思惑が蔓延り、都民ファーストやアスリートファーストではない現状が炙り出されていました。
商業主義に傾倒したスポーツの祭典の迷走ぶりを物語っているようです。
広告代理店の過労自殺問題にも触れ、きれい事抜きでの意識改革を提唱していました。
深夜帯の勤務にならざるを得ない環境なら、翌日の業務開始まで最低12時間空けるようにするとか、できる取り組みから始めてみてはどうだろう、との提言でした 。
話題はあちこちに飛びつつも、きちんと到着点に辿り着くお二人のお話に、どんどん引き込まれていく40分でした。