介護施設などで誰も面会にこない人がいます。家族や友人がひっきりなしに会いにきてくれる人もいます。
面会のない人は、うがった見方をすれば家族に見捨てられ友達もいない可哀想な人。
実はそんなことなかったりします。
家族が嫌で自ら入所を選んだ人もいるかもしれません。
在宅介護を受けていて、子供がしょっちゅう身の回りの世話にくる人がいます。
近くに暮らす子供が、困っている親をまったく助けないケースもあります。
良い悪いじゃないんですね。
私自身が遠距離介護をしていて思うのは、嫌々やってもそう都合よくなどいかないということです。だから二元論では語れません。
親子でもきょうだいでも舅姑でも、近しい立場だからと気持ちの入ったお世話ができるかどうかは別なんです。
世間では「困っている年老いた親の世話をしないなんて‼︎」と批判の的になるでしょうけれど、見えない背景というものがあります。
そこまで考えられる人は少なく、表面的な話で終わってしまいます。
人それぞれ事情があるんですね。
良好な関係性を築けなかったと恥じる必要はありません。誰もお世話にこない、面会に来ないからと寂しがる必要もないでしょう。
面会にきている子供たち同士がギクシャクしていたり、承認欲求を満たそうとつまらない画策をしていたりそんな家族もわりといますよ。私の身内がそうでした。
多くの人に囲まれているから幸せかどうかなど、外側からはわからないのです。