https://mainichi.jp/articles/20180820/k00/00m/040/156000c
認知症の当事者同士がお喋りできる環境って、実は今までなかったんですね。
これは盲点でした。
診断されると本人も家族もショックで、受け入れられるまでかなりの時間を要します。
事実を認められない、認めたくない家族は案外多く我が家もそうでしたが、まるで治る・元に戻るかのように叱責したりなじったり、いい大人がそんな対応しかできないのかよという反応でした。
一番辛いのは認知症の本人なのに。
どこで気持ちを理解してもらえるか、この話ができるかを病院で紹介されることもないので自力で家族会やケアラーズカフェを探して辿り着くよりありません。
検索できない高齢者だったらどうするんでしょうね。
そこまで想定されてないんですよね。
私は10年前に初めて母が診断された時、なんとか世間に隠して母を家に閉じ込めようとする愚かな父とのやり取りに嫌気がさし、自分の生活優先にして暫く無視していました。
すると他に話せる相手がいなく、母の進行する症状に困り果てた父が私を頼ってくるようになりました。
正直、迷惑な話ですよ。
初動が大事とあれほど言い聞かせていたのに頑なに拒否したうえ、手がつけられなくなって連絡してくるなど愚かにもほどがあります。
日頃からいかに本音で周囲とお喋りできているかが鍵ですね。
自分をよく見せよう、認知症の身内がいるなど恥だと思っている限り苦しいままです。
「認めて受け入れる」しかないんですよ。
そこに至るまでいくつかのステップがありますがね。
長年の考え方を変えざるをえないのですから、認知症の人同士が交流できる場へ連れて行き、よその家族がどんな接し方をしているのか学べるチャンスを活かせるといいですね。
なにより本人が一番不安で辛いときに支えられると、周辺症状が穏やかになるのではないかと私は考えています。